すべて賢い自然がうまくやってくれる!
茨木県で蓮根栽培をして14年目になる小島桂輔さん。
6年間、通常栽培の蓮根を作る生産者の下で学んだ後、8年前に自然栽培の蓮根作りを始めました。自然栽培に切り替えたのは、年に何回も農薬や殺虫剤使う通常栽培の蓮根は、「健康にとって良くないのでは」と疑問を抱いたからです。
しばらくは、まさに茨の道。
「自然栽培の蓮根づくりなんて不可能」という声に周り中から囲まれ、小島さん自身も「本当に自然栽培で作れるのだろうか」と疑心暗鬼に陥ったりしました。蓮根の成育が良くないように見えたあるときは、蓮根畑に入って様子を見ずにはいられませんでした。
しかし蓮根の葉の下では、通常栽培の蓮根とはまったく違う光景がありました。深く長い根が無数に伸びているのを見たとき、小島さんはあることを確信しました。
「人間がいろいろと心配しなくても、自然の方が勝手にうまくやってくれている。自然は賢い!」
自然に従えば、人も健康に生きられる
ようやく自然栽培で蓮根ができるようになっても、販売先がなく経済的にも厳しい状況が続きました。でも不思議なことに道が消えたかと思いきや、次の瞬間には、さらにその道を歩み続けるように促す出来事が次々と起きました。
「あるとき農薬アレルギーを持った女性と出会ったんです。『蓮根なんて怖くて食べれない』という方でした。何度かお願いしてやっと私の蓮根を食べてもらいましたが、彼女のアレルギー症状は出なかったんです。自然に従って作ったものは安全なのだと、彼女も私も涙ぐむほど感動しました。その経験は、本当人を健康にしてくれる野菜を作ることが私の役目だと改めて気持ちを強くしました」。
畑の生き物も大切な仲間たち
小島さんが使う肥料は、米ぬかなど植物由来のものだけ。
「動物肥料は、抗生物質などが含まれていますから」。
そのせいか小島さんの蓮根は、さっぱりとしたほのかな優しい甘みがあります。
今、小島さんは、カエルの鳴き声に包まれながら、ドジョウやヤゴも泳ぐ泥水の中で、蓮根を栽培をし、傍らで野菜も育てています。夏になるとミツバチも飛んでいます。
「カエル、ドジョウやヤゴはアブラムシを食べてくれます。ミツバチは受粉をしていろいろな野菜を実らせてくれます。畑の生物は私の自然栽培を助けてくれる有り難い仲間です」。
「安全なものを作るということは、正義です。賢い自然は、正義を応援してくれるはずです」。
小島さんの言葉には、自然栽培を通じて、揺るぎない確かなものを手にした強さがありました。
小島さんの自然栽培のレンコンを食べてみたい場合はこちらから
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